SSブログ

4ヶ月のブランク (2) [自分史]


(前回分は以下の通り。)
http://alocaltrain.blog.so-net.ne.jp/2017-07-01

5月14日(日)
 久しぶりに都内の実家へ顔を出し、独り暮らしをしている母の様子を見る。今回の私の入院・手術の件は、実は母には話していない。心配させるだけで、母はどうすることも出来ないのだから。5月の連休の間は地方にある工場へ出張予定だと伝えていた(事実、入院をしなければその予定だった)ので、今回もその素振りを貫くことにした。幸い、母には気づかれずに済んだようだ。

5月15日(月)~26日(金)
 この週から会社勤務を再開。但し、当分の間は朝の混雑を避けて10時出社とさせてもらうことにした。手術からまだ1ヶ月も経っていないから、立ったり座ったりという動作もまだ恐々やっている感じがあるし、急ぎ足で歩くことはまだ出来ない。何よりも、机の上でのPC作業を久しぶりにやってみると、首や肩が直ぐに痛くなってしまう。そんな訳で、会社では我ながら生産性の低い二週間となってしまったが、それでも5月19日(金)に開催された会社の株主総会に何とか出席出来たのは幸いだった。

 食事はというと、まだ平常時の半分も食べられない。この手の手術を受けた場合には致し方ないのだが、膵臓の残り部分からの消化液の分泌が大きく減っているため、一回に沢山は食べられず、消化力が弱いから下痢を起こしやすい。消化に悪い食べ物も禁物だ。家内に小さな弁当を作ってもらい、それでも食べ切れずに残してしまう日々が続く。

5月29日(月)
 朝からA病院へ。実は前日から体調が悪くなっていた。

 前日の日曜日は朝10時から自宅マンションの管理組合の定期総会が開催され、私は副理事長の立場で2件の議案を説明。2期4年務めた理事の仕事も、この総会を以てやっと御役御免になる。だから気分さっぱりと過ごしたかったのだが、朝起きた時からずっと頭が重く、この定期総会の最中に発熱が始まっていた。総会が終わって昼過ぎに自宅に戻ると、熱は38.6℃に達していた。

 5月10日の退院時に、「38℃以上の発熱があった場合には直ぐ病院へ連絡してください。」と言われていたので、A病院へ電話。状況を話すと、明朝来院されたしとのこと。家内と二人、朝の超混雑した通勤電車で通院し、血液検査とCT検査を受ける。その結果、前回手術で膵臓を切除した部分に化膿が起きている由。術後1ヶ月と4日が過ぎているが、こういうタイミングで化膿が起きるのは珍しいことではないそうだ。これに対応するには化膿を止める抗生剤を点滴で投与する必要があるとのことで、即日入院を言い渡された。う~ん、また入院か。ちょっと辛いな。

5月30日(火)~6月8日(木)
 今回の入院は改めて手術を受けるようなことはなく、ひたすら点滴を受けるだけ。途中の血液検査では数値の明確な改善が見られ、抗生剤の効果が認められる由。それはいいのだが、抗生剤の副作用の一つとして、私の場合は下痢がひどくなり、追加の下痢止めを処方してもらう必要があった。

 病室にはLTE経由でネット接続が出来る個人のPCを持ち込んだので、メールの送受信を通じて会社の仕事も出来る。日によっては真夜中までPCを叩くことがあり、看護士さんに不思議がられてしまった。

 やがて、点滴による抗生剤の投与は経口薬に切り替わり、それで問題がなければ退院が見えてくる。6月8日(木)早朝の血液検査の結果に問題がなかったので、この日を以て退院に。再び外の世界に戻ってみると、知らない間に街中はアジサイの季節を迎えていた。
4-months-blank-06.jpg

6月9日(金)~25日(日)
 会社に復帰。だが、正直言ってこの期間は自分にとっては非常に辛かった。

 退院時に処方された抗生剤の経口薬は、6月18日(日)まで1日1回服用を続けることになっていたのだが、その副作用が強く出てしまい、食欲が著しく減退する一方で下痢がなかなか治らない状態が続くことになったのである。目の前に食べ物があるだけで気分が悪くなり、殆ど何も食べられない。他方、下痢が続くので水分が失われ、辛うじて何か口に入れた物からも栄養が吸収出来ないことになる。栄養失調に脱水状態が重なるようなことになり、6月16日(金)には殆どフラフラの状態になってしまった。

 A病院に連絡して、ともかくも抗生剤の服用を止めることにし、私の家からも近い旧友S君のクリニックで水分や栄養剤の点滴を受けて、脱水症状を解消。そして、新たに消化剤を処方してもらい、下痢の改善を進めることになった。また、抗生剤の副作用が出ていた間は胃酸過多になっていたので、それも錠剤の服用で緩和させることになり、その効果が現れるまでには日数を要した。

 そんな訳で、6月8日(木)の退院以降、3回あった6月の日曜日はいずれも体調不良で寝込んでしまい、私にとっては何とも不本意な過ごし方となった。そして、この間に体重は更に5kg近く減ってしまった。

 今まで大きな病気をしたことがなかった私は、入院、手術、術後の養生といったことに全く慣れておらず、抗生剤のような強い薬を服用した時の副作用の怖さや、その症状が現れた時にどう対処すべきなのかということについて肌感覚を何も持っていなかった。そのために今回は非常に辛い思いをしたのだが、こうした体験は将来いつかまた役に立つことがあるのだろうか。

6月26日(月)~30日(金)
 この週からようやく体調が安定し、食べることに少し意欲が出て来ると共に、会社の帰りに電車一駅分余計に歩いてみようという、体を動かすことにも意欲が出始めた。4ヶ月のブランクが続いたブログを再開してみようと思い立ったのも、こうした体調の好転があってのことだろう。

 とはいうものの、焦りは禁物。出来ることならばこうした状態をこのまま続け、体力の回復を図りたいものである。

nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 1

TT

決して無理をされませんように。暑い日もこれから来ますので。
ゆっくりでもしっかり治してまた山や鉄道歩きを楽しまれますことをお祈りしています!
by TT (2017-07-17 19:22) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

4ヶ月のブランク (1)East of River ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。