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山の総括 [山歩き]

 2010年の大晦日。この冬で一番強烈な西高東低の気圧配置になり、日本海側は雪、関東から西の各地でも厳しい冷え込みとなった。中部山岳地帯も荒れ模様だから、東京からこの次に彼方の高い山々が見える時には、さぞかし冬山の姿になっていることだろう。
Weather chart (31Dec2010).jpg

 今年は1月の上旬から通算で22回、山歩きに出かける機会があった。仕事が変わったばかりで連続した休暇が取れなかったため、全て日帰りの山行となったが、6月と7月が一回ずつとなった以外は、全て各月に2回のペースとなり、結果的には春夏秋冬それぞれの山をコンスタントに楽しむことができた。同行してくれた山仲間の面々には、この場を借りて厚く御礼を申し上げたい。

 日帰りの山といっても、コースによっては複数のピークを踏むことがある。その中には国土地理院の5万分の一の地図には山名表記がなかったり、三角点が設置されていなかったり、それでも市販の登山地図には山名があったり、というような山(或いはちょっとした岩峰)もあるので、22回山へ行って全部で幾つの山に登ったのか?といわれると、その山の定義にちょっと困ったりする。ここは、実際に踏んだピークの中から、これは一つの山として定義して良いと思われるものを独断と偏見で取捨選択し、リストアップしてみたものが、以下の表である。
The achievement in 2010.jpg

 この中で昨年以前に登ったことのある山は、丹沢の塔ノ岳と大菩薩連嶺の雁ヶ腹摺山だけだ。そして、生藤山と今倉山・二十六夜山には今年2回行っているから、それらを差し引くと、22回の山行のうち18回は初めての山へのチャレンジだったことになる。山仲間のサポートを得ながら、それなりに意欲的な山行企画ができた一年だったと言えるかもしれない。

 そして、東京からの日帰りに限るという制約があったため、あまり標高の高い山には行けていない。実際のところ2,000mを超える山は一つもない。だが、逆に言えば2,000m未満の山々に春夏秋冬これだけ足繁く通った年もなかった。その分だけ、植生の豊かな山々の四季折々の姿に触れることができたことは、私にとってはかけがえのない思い出である。

 以下の図は、奥多摩の鴨沢から七ツ石山へ上がる尾根の上空から南方向を眺めたものを”カシミール3D”で作図してみたものである。今年登った山々を表示してみると、やはり中央本線の高尾・大月間や、大月からの富士急行の沿線に位置する山々に集中していることがわかる。東京からの日帰りで眺めの良い山となると、どうしてもこのあたりが中心になるのだ。中でも印象に残っているのは、三月に深い雪を踏んで登った笹子雁ヶ腹摺山、これ以上は望むことのできないような快晴の空の下、360度の視界の中にあるとあらゆる山々が見えた御坂山地の鬼ヶ岳などであろうか。山仲間のT君と初めて道志山系に足を踏み入れてみた菜畑山、赤鞍ヶ岳なども、地味ながら思い出深い山である。
The achievement in 2010 (1).jpg

 次の図は、小田原市の近郊、酒匂川にかかる一番下流の橋の上空から北東方向を眺めたものである。こうして見ると、丹沢は実に堂々たる山系である。大山、塔ノ岳といった南側からアプローチできる山々はまだいいのだが、北の道志川の方向から入る山々は、路線バスが不便なこともあって東京からの日帰りには向かない。だから私にはまだ大半の山粋が手付かずになっている。
The achievement in 2010 (2).jpg

 そんな中で今年は檜洞丸に登ることで西丹沢に一つ布石を打てたことが大きい。檜洞丸は登り甲斐のある実にいい山で、今年登った山々の中で最も気に入った山の一つになった。そこから眺めることができた大室山、畦ヶ丸、菰釣山などは今も気になっている山々である。
 また、西丹沢から更に西へ外れた山粋になるが、6月にこの山だけで見ることのできるサンショウバラの花に出会うことのできた不老山も、なかなか味わい深い所だ。今年の秋の集中豪雨で山道が荒廃してしまったそうだが、その後どうなっているだろうか。

 最後の図は、埼玉県所沢市の上空から西方を眺めたものだ。ここでも中央本線沿線の山々に通ったことが見て取れるが、一方で課題もはっきりしてくる。奥多摩湖以北の山々に手が着いていないことだ。奥多摩駅に着くまでに時間がかかり、その先のバスも必ずしも便利でないことに加え、ロングコースが多く、日帰り登山には制約の多い山域なのである。アプローチの仕方を工夫するなど、もう少し知恵を出す必要がありそうだ。
The achievement in 2010 (3).jpg

 一年の最後の日に、この一年の間に訪れた山々のことを考えていたら、年が明けるのもあと一時間足らずとなった。来年も、決して無理をせず、けれども意欲的に、山々と向き合っていけたらと思う。

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